【地酒コラム – 連載中】第38話 ふる里の地酒を愉しむ~奈良編

2022/04/07
奈良県は紀伊半島の中央に位置する内陸県で、東西に流れる吉野川を境に北部の奈良盆地、南部の紀伊山地に分かれ、夏は暑く冬は寒い気候です。
奈良は日本最古の銘醸地と言われており、現在、県北の奈良盆地を中心に43の酒蔵が点在しています。奈良のお酒は、生駒山系や吉野大峰山の伏流水を仕込み水に使用した造りで、甘辛のバランスのとれた味わいが特徴です。また、新酒ができたことを知らせる「杉玉」は、三輪山の聖なる杉で造られたのが始まりと言われています。
奈良の旅酒の蔵元は、橿原市にある喜多酒造で、創業以来300年以上もお酒を造り続ける歴史ある酒蔵です。また、美味しい酒造りにこだわり、「造り手の思いが飲む人の心に伝わる」美味しいお酒をモットーにしています。

    


奈良の郷土料理には、お祭りの御馳走として食べられてきた飛鳥の伝統食「柿の葉すし」、伊勢参りの人々によって広まった大和の「三輪そうめん」、塩漬けした野菜を酒粕に漬けた「奈良漬け」などがあります。また、B 級グルメには、ニラとニンニクがたっぷり入ったスタミナ満点の「天理ラーメン」などがあります。

また、日本の歴史と文化の発祥の地でもある橿原には橿原神宮がありますので、歴史ロマンを感じながら参拝されてはいかがでしょうか。