【地酒コラム – 連載中】第39話 ふる里の地酒を愉しむ~和歌山編

2022/04/21
国内最大の半島である紀伊半島の南西部に位置する和歌山県は、紀伊半島沖を流れる黒潮の影響で温暖な気候ですが、県内の面積のほとんどが紀伊山系を中心とした山林地帯のため、山間部では冬の寒さも厳しくなっています。
現在、県内の酒蔵数は19蔵ですが、宮内庁御用達になっている銘柄もあり、隠れた銘酒の産地としても知られています。和歌山のお酒は、高野山系の伏流水を仕込み水に使用した造りで、コクのある濃醇な味わいが特徴です。和歌山の旅酒の蔵元、中野 BC※1は日本酒、梅酒、焼酎等の種類の他、梅果汁の生産も行っている酒蔵です。敷地内には約3000坪の日本庭園があり、四季折々の風景を楽しめます。酒蔵、梅酒蔵の見学もできます。

旅酒は、和歌山マリーナシティ内の「黒潮市場」※2で販売されています。黒潮市場は、日本各地から直送されてくる新鮮な魚介類から地元・和歌山の近海物まで品揃え豊富な市場で、毎日開催される「まぐろの解体ショー」が名物になっています。
和歌山の郷土料理には、味付けした高菜の葉でご飯を包んだ、目を見張るほど大きな口を開けて食べることからその名がついた「めはりずし」や「サバのなれ寿司」、「サンマ寿司」などがあります。ご当地ラーメンでは「和歌山ラーメン」が人気です。
また、和歌山は梅の産地で有名ですが、みかん、伊予柑、夏みかん、柿に枇杷などのフルーツ栽培が盛んで、「果樹王国」とも言われています。

※1 ※2 いずれも訪問された2020年1月時点の情報です。 最新情報はこちら(旅酒33番)をご参照下さい。