【地酒コラム – 連載中】第46話 ふる里の地酒を愉しむ~三重編

2022/08/10
南北に長い海岸線を持つ三重県ですが、寒暖の差が激しい気候が酒造りに適した土地になっています。また、高級食材の松坂牛や伊勢海老をはじめとした名産品がたくさんあり、三重県は「グルメ大国」とも言われています。また、静岡県、鹿児島県に次ぐお茶の産地でもあります。

現在、県内には34の酒蔵がありますが、三重のお酒は厳しい環境で育んだ良質の酒造米と良質の伏流水を仕込み水に使用した酒造りで、コクのある濃醇甘口が特徴となっています。
三重の旅酒の蔵元、河武醸造は美味しい酒造りの条件に「良い米、良い水、蔵の姿勢」を挙げて酒造りを行っている蔵元です。また、旅酒は伊勢神宮の参道付近で販売されています。
代表的な郷土料理に「伊勢うどん」や「てこね寿司」などがあります。「伊勢うどん」は極太のもちもち麺と甘口のたまり醤油で食べるうどんで、お伊勢参りの人々に江戸時代から愛されている歴史ある郷土食です。また、「てこね寿司」はカツオやマグロなどの赤身を醤油などで作ったタレに漬け込み、酢飯と合わせた漁師発祥のちらし寿司です。
山の幸、海の幸に恵まれた「グルメ王国」三重県の郷土料理と地酒とのマリアージュを満喫されてはいかがでしょうか。