【地酒コラム – 連載中】第53話 ふる里の地酒を愉しむ~愛媛編

2022/11/24
北は瀬戸内海、西は宇和海、豊後水道に面する愛媛県ですが、総面積の約90%が山地で覆われており、瀬戸内海地域の影響を受けて降水量が少なく晴天の日が多い気候となっています。現在、県内には49もの酒蔵がありますが、そのほとんどが瀬戸内海や宇和海の海沿いに点在しています。愛媛のお酒は、西日本で一番の高さを誇る石鎚山の伏流水を仕込み水に使用した造りで、甘口のやさしい味わいが特徴です。それ故、「伊予の女酒」とも言われています。

愛媛の旅酒の蔵元、梅錦山川は県内最古の酒蔵で、「人間の感性による酒造り」をモットーに、手で触れ、鼻で嗅ぎ、口で噛んで見分ける研ぎ澄まされた感性を大切にしてお酒を醸しています。その精神をもとにして、日本酒のみならずクラフトビール、リキュール、スピリッツなどの多品種のお酒を製造しています。

代表的な郷土料理に「鯛めし」、「鯛そうめん」、「じゃこ天」、じゃこ天をアレンジした「じゃこカツ」などがあります。
愛媛松山と言えば、日本最古の温泉と称される“道後温泉”がありますので、名湯めぐりとあわせて、愛媛の郷土料理と地酒とのペアリングを堪能されてはいかがでしょうか。
夏目漱石も愛した松山の銘菓「坊っちゃん団子」もお忘れなく。