【地酒コラム】お酒のこれからの楽しみ方

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2020/12/24
私が出逢った「旅酒」は、青森県十和田市で販売されている「16番 奥入瀬十和田湖畔」。
スーッと消え入るような甘みとほのかな米の香りが特徴的な口当たりの良いお酒です。

このお酒の製造元である「桃川株式会社」は、青森県と秋田県に跨る十和田湖を源とする
奥入瀬川の伏流水と、青森県産米を中心とした素材で日本酒を醸しています。


 
 

こちらのフラッグシップブランドである「桃川」は、「It’s so nice 桃川♪」
というフレーズのオリジナルソングが印象的なテレビCMにより、
青森県内においては大人から子供までもがその名を知るトップクラスの知名度を有し、
酒屋・居酒屋には必ずと言ってよいほど置かれています。(参考:桃川株式会社CM)


全国各地のお酒がどこでも気軽に味わうことができて、
誰もがその名を知り日本中で飲むことができる青森県の日本酒も数々ある中で、
全国的に見れば「桃川」を味わうことが出来る場所は正直まだまだ少ないかもしれません。

しかし、その土地の水や米にこだわりを持って醸され、これほどまでに地元でこそ親しまれる「桃川」は、
時代の変化につれて地酒という枠が曖昧になった昨今においても、
本当の”地酒“の地位を守り続けている素晴らしいお酒であると言えるでしょう。


時代の変化につれて各地の地酒が全国的に広まり、
ローカルからグローバル化を遂げたお酒のこれからの楽しみ方は、
広く名の知れたお酒を味わうだけではなく、ふと縁もゆかりもない土地に興味を持ち、
「桃川」のようにその土地の宝物や誇りとして親しまれる地酒を見つけ、
できれば実際にその土地を訪れて、その土地の人や文化に触れながら、
その土地の名物や郷土料理と共に味わう、
”グローバル視点でローカルを楽しむ“という形が醍醐味ではないかと私は思います。

いわゆるコロナ禍で実際に訪れることができなければ、知り合いと
お互いの地元のお酒を交換して飲み合い、オンラインでお酒談議に花を咲かせるのもいいでしょう。

「旅酒」はそんなお酒の楽しみ方のきっかけのひとつになるのではないでしょうか。 

 十和田名物「十和田バラ焼き」と共に「旅酒」を楽しむ