【地酒コラム – 連載中】第49話 ふる里の地酒を愉しむ~岡山編

2022/09/22
北部の中国山地と南部の瀬戸内海に挟まれた岡山県は、県内全域の約8割が瀬戸内式気候で、「晴れの国」と呼ばれるほど温暖な気候です。
現在、県内には60もの酒蔵がありますが、そのほとんどが三大河川である吉井川、旭川、高梁川の沿岸に点在しています。また、岡山と言えば、最高級の品種として全国に知られている酒造米「雄町」発祥の地でもあります。
岡山のお酒は、名水百選にも指定されている雄町、塩釜、岩井の良質な伏流水を仕込み水に使用した造りで、県北部では濃醇旨口、県南部ではソフトで淡麗な味わいが特徴になっています。
倉敷にある旅酒の蔵元、熊屋酒造は創業以来300年以上も続く歴史ある酒蔵で、蔵人と家族のみで昔ながらの造りを忠実に守りながら酒造りを行っている小さな蔵元です。代表銘柄に『伊七』があります。

岡山は、マスカット、白桃、ピオーネの生産量が日本一で、「果物大国」と言われています。また、代表的な郷土料理に「ばら寿司」や「ままかり寿司」、B級グルメに津山の「ホルモンうどん」や倉敷の「えびめし」などがあります。
熊屋酒造がある倉敷には、白壁の町並みが残る倉敷美観地区や大原美術館などの観光スポットがありますので、蔵めぐりとあわせて美しい町並みを散策されてはいかがでしょうか。