【地酒コラム – 連載中】第31話 ふる里の地酒を愉しむ~山梨編

2021/12/24
山梨県は富士山をはじめ、南アルプス、八ヶ岳などの山々に囲まれているため、盆地特有の内陸性気候で、夏と冬の温度差は激しく、昼夜の気温差も大きい気候です。また、冷涼な気候のためブドウの栽培も盛んに行われており、ワインの一大銘醸地としても有名です。

現在、県内には13の酒蔵がありますが、山梨のお酒は富士山や南アルプスの名水を仕込み水に使用した造りで、スッキリと軽やかな飲み口が特徴です。
旅酒の蔵元は、江戸時代から続く老舗酒蔵「井出醸造店」で、「和をもって酒を成す。」という精神で酒造りを行っている蔵です。代表銘柄に富士山の伏流水で醸された『甲斐の開運』があります。また、蔵の売店では、大吟醸の酒粕を使って作られたババロア風のスイーツ『酒粕ぶらん・まんじぇ』が販売されています。

  


県内には全国に知られる郷土料理やBグルメがたくさんあります。代表的なものに幅広の平打ちうどんとカボチャに加え、ねぎやしいたけ、じゃがいもなどを味噌ベースの汁で煮込んだ麺料理「ほうとう」が名物です。戦国武将の武田信玄も陣中食にしていたとか。
また、Bグルメでは鶏の砂肝、ハツ、レバー、きんかんなどを甘辛の醤油だれで照り煮した甲府独自の料理「甲府鳥もつ煮」があります。甲府の鳥もつ煮は、B-1グランプリで最高賞のゴールドグランプリを3度も受賞しており、酒の肴にもぴったりです。