【地酒コラム – 連載中】第45話 ふる里の地酒を愉しむ~愛知編

2022/07/21
南は太平洋に臨み、北は長野県や岐阜県から続く山並みが広がる愛知県は、年間を通じて比較的温和な気候です。県内には51もの酒蔵がありますが、その中でも「知多の半田は蔵のまち」と呼ばれる尾張半田は300年余りの歴史を誇る銘醸地でもあります。

愛知のお酒は、木曽川などの伏流水を仕込み水に使用した造りで、濃醇旨口の味わいが特徴です。愛知の旅酒の蔵元は中埜酒造で、清酒に加えて焼酎、梅酒、リキュール、甘酒などを製造している酒蔵ですが、蔵のルーツはミツカン酢でお馴染みの株式会社ミツカンになります。酒蔵には、酒造りの歴史と文化を学べる「酒の文化館」が併設されています。「酒の文化館」は 200 年ほど前に建てられた古い蔵を利用した資料館で、館内には酒造りに使用されていた道具や資料などが展示されており、まるで「お酒の博物館」のようです。

名古屋の郷土料理と言えば、八丁味噌仕立ての汁でコシの強いうどんを煮込んだ「味噌煮込みうどん」や薄い平打ち麺のツルツルとした喉越しの「きしめん」、おひつにご飯を入れ刻んだうなぎの蒲焼をのせた「ひつまぶし」などが名物です。
八丁味噌や濃口醤油で味付けされた郷土料理には、濃醇旨口タイプの地酒がベストマッチングです。

 ※愛知の旅酒最新情報はこちら(旅酒34番)をご参照下さい