【地酒コラム – 連載中】第12話 ふる里の地酒を愉しむ~岩手編

2021/02/24
北海道に次ぎ2番目に広い面積を有する岩手県ですが、西側には奥羽山脈、東側には北上高地が広がっており、冬の寒さは厳しく夏は暑い内陸性の気候です。現在、県内には26の酒蔵がありますが、そのほとんどが奥羽山脈と北上山地に囲まれた北上川水系一帯に集中しています。

岩手と言えば、「南部杜氏」発祥の地で、その数は全国最多を誇ります。また、新潟の「越後杜氏」と兵庫の「丹波杜氏」をあわせて“日本三大杜氏”と呼ばれています。杜氏とは酒蔵内での製造責任者のことで、一般の製造工場で言えば工場長のような立場です。岩手のお酒は、「南部杜氏」による伝統的な造りで、濃醇甘口の味わいが特徴です。
盛岡市にある旅酒の蔵元、桜顔酒造は「酒づくり、人づくり、夢づくり」をモットーにしている酒蔵です。代表銘柄に『桜顔』がありますが、その由来は盃を進めていくうちに頬がほっこりと桜色に染まる様子から名づけられています。


岩手の旅酒は、花巻にある東北屈指の温泉地「花巻温泉」で販売されています。
花巻は宮沢賢治ゆかりの地で、「わんこそば」発祥の地でもあります。また、盛岡は「わんこそば」に加えて「盛岡冷麺」、「盛岡じゃじゃ麺」の盛岡三大麺が有名ですので、蔵見学とあわせてご当地グルメの食べ歩きを楽しまれてはいかがでしょうか。